日本の護送

バブルの発生メカニズムを金融サイドから光を当ててみると、やはり根っこは「一行たりとも潰さない」という日本の護送船団方式にあったことが分かる。特に、自由競争を排除し、金利すら自由に設定するのを許さなかった規制に原因があると言える。金融機関は融資を行うにあたり、情報収集し、審査をし、リスクを見極めて、それを貸付金利で表現するのが本来の姿だ。これがレイティングであり、相手により貸付金利を変えるのが、欧米スタンダードでいうところの金融機関の当然の義務である。なぜなら、リスクを回避するためには、これしかないのである。倒産がある程度起こる、そして回収不能が一定のパーセンテージで生じてしまうにしても、レイティングで決めた金利の中でそのリスクを吸収するのが本来のあり方だ。ところが、我が国では戦後長い間、金利が規制されており、大蔵大臣告示で貸付金利を決められていた。つまり、レイティングを行うことが事実上ほとんどできなかったのである。しかし融資にリスクはつきものである。レイティングでリスクに対して準備するということが許されない中、金融機関はリスクを回避する手段として、不動産を担保としたのである。

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