債権放棄
また、モノの動きでみれば、債権放棄がなされてはじめて不動産市場に実体としての不動産が供給されはじめるのであり、債務超過で身動きがとれなくなっていた企業は、債務がなくなることで再び設備投資をしたり業務拡充や新規開発を考慮できるスタート地点に立つことができる。しかし、債権放棄がなければ、●担保不動産が時価で市場に売却されることがなく、●日本経済全体の足を引っ張つばっている過剰債務の問題も解決しない●資金需要は減退し続ける、という悪循環のシナリオが予想される。今、政府がやつきになって対策を講じようとしている失業・雇用問題もその根っ子にはこの企業の債務超過という本質的な問題がある。バブル期に貸し込んだ融資の問題は、終わっていない。特定業種だけでなく、他の業種にもそれは及んでおり、借り手企業の過剰な債務が減らない限り、マイナスの影響は広がっていく。現在五%に近づきつつある失業率で大騒ぎになっているがどんな緊急的な雇用対策を打とうとも、不良債権問題が根本から解決しないかぎり、失業率ははむしろ悪化していくだろう。銀行は、債権放棄を申し出ないのは当然だ。
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